金物屋で扱う多様な塗装の種類とそれぞれの目的|屋外・屋内用など

金物屋では、住宅建材やDIY用品、工具、園芸用品など多様な商品が取り扱われています。これらの製品には、それぞれに適した塗装が施されており、用途や素材によって使用される塗料や塗装方法が異なります。

この記事では、金物屋で扱われる代表的な塗料の種類・塗装方法・塗装の目的について詳しく解説します。

塗料の種類(樹脂成分別)

1. メラミン樹脂塗料

主に屋内製品(電気機器、金属棚など)に使用されます。焼付塗装に適しており、耐候性・耐薬品性・耐摩耗性は標準的です。

2. アクリル樹脂塗料

屋外で使用される製品(ショーケース、自動車部品など)向け。耐候性と耐薬品性に優れ、焼付塗装にも対応します。

3. ウレタン樹脂塗料

屋内外を問わず広く使用されます。強度と耐久性に優れ、2液硬化型と1液焼付型があります。

4. フッ素樹脂塗料

屋根や外壁などの厳しい屋外環境に最適。最高レベルの耐候性と耐久性を持ちます。

5. エポキシ樹脂塗料

密着性・耐薬品性に優れていますが、耐候性が低いため主に下塗りとして使用されます。

6. シリコン樹脂塗料

外壁やベランダ、屋根などに多く用いられ、防カビ性・耐久性に優れています。

塗装方法の種類

1. 溶剤塗装

刷毛やスプレーで塗布する一般的な方法です。安価ですが、有機溶剤の健康リスクがあります。

2. 焼付塗装

高温で加熱硬化させる塗装方法で、密着性と耐久性に優れています。

3. 粉体塗装

環境負荷が低く、厚い塗膜で傷に強い特徴があります。工業製品向けに広く使用されています。

4. 電着塗装

電気を使って塗料を定着させる方法で、防錆性に優れ、複雑な形状にも対応可能です。

5. 自然乾燥塗装

加熱せず自然に乾燥させる方法で、大型製品や現場塗装に適しています。

塗装の目的

  • 美観の向上:色やツヤを加えて見た目を美しくし、商品価値を高めます。
  • 保護機能:サビ・腐食・紫外線・雨風・薬品などから製品を守ります。
  • 機能性の追加:防水・防カビ・滑り止め・難燃性などの性能を追加することで、用途を広げます。
粉体塗装

まとめ

金物屋で取り扱われる塗装は、単なる色付けではなく、防錆・耐候・機能性など、製品の性能と寿命に大きく関わっています。用途に合った塗料や塗装方法を理解し、適切に選定することが重要です。

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